アルミニウムの表面処理として従来広く使用されてきたアルマイト処理は、その特性から多くの産業で重宝されてきました。
しかし、近年ではさらに優れた表面処理を求めるニーズの高まりから、無電解ニッケルめっきが注目されています。
無電解ニッケルめっきは、アルミニウムに均一で高硬度な被膜を形成することが可能であり、耐摩耗性や耐腐食性においても非常に優れた性能を発揮します。
特に、産業機械部品などの過酷な使用環境において、硬質アルマイト処理の代替として無電解ニッケルめっきがますます有力な選択肢となってきています。
無電解ニッケルめっきは、硬度の面でもアルマイト処理を上回り、さらには複雑な形状や精密な寸法公差を要求される部品にも適用可能です。
このような点から、無電解ニッケルめっきは、アルミニウムの表面処理としての新たな可能性を提供し、今後もその使用が拡大していくことが期待されています。
無電解ニッケルめっきと硬質アルマイト比較表
無電解ニッケルめっき | 硬質アルマイト | |
硬度 | カニゼンめっき HV500~600 カニボロンめっき HV750~850 | HV400~500 |
寸法精度 | ◎ | △ |
絶縁性 | × | ◎ |
適応素材 | 全てのアルミニウム素材 | 主にA5056,A5052材 |